校長あいさつ 2023-04-12 [R05管理者]

森恒太朗(盲天外)像

 本校は、県下唯一の視覚障がい教育を行う学校であり、創立117年を迎えます。特別支援学校の中でも、聾学校と共に最も長い歴史と伝統を持っています。本校の創始者である森恒太朗(盲天外)先生は、32歳のときに目の病により失明しました。失意の中、膝にこぼれた「一粒の米」に勇気づけられ、障がいのある子どもたちを自立させようと、資材を投じて私学を設立しました。校長室入口には、森恒太朗(盲天外)先生の像が置かれてあります。

 「見えにくさ」や「見え方」は、人それぞれです。「見えにくさ」を自分で自覚をすることは難しく、本人も周囲も気付かないことが多くあります。「見えにくさ」は、恒久的な視覚障がいになる可能性と知的成長の障がいや学力の発達にも影響を及ぼす可能性があります。今一度、お子様や御自分の見え方を、確認していただいて、少しでも御心配がある方は、お気軽に御相談ください。高い専門性と豊富な経験を持つ教職員が、お話をお聞きし、必要なアドバイスと支援をさせていただきます。

 また、本校には、理療科(あん摩マッサージ指圧・鍼・灸)があり、理療師の国家資格取得を目指すことができます。一般の方の施術もお受けしており、予約が絶えない状況です。高等部への入学は、年齢を問いませんので、成人の方も入学が可能です。

 これからも本校は、森恒太朗(盲天外)先生の「一粒の米」の教えを受け継ぎ、一人一人が希望をもって自分らしく生きられるよう、全力で教育活動に取り組んでまいります。皆様には、本校教育活動への御理解と御支援を心からお願いいたします。

愛媛県立松山盲学校長 深井 千代

校長 深井千代