入学案内

 本校は、地域の学校と同じ内容による教育に加え、障がいによる学習上又は生活上の困難を改善・克服し自立を図るための様々な取組を行っています。また、高等部には職業学科も設置しています。

 入学の対象となるのは両眼の矯正視力がおおむね0.3未満、もしくは視覚障がいにより学習又は日常生活が困難な方となります。詳しくは、本校へ御相談ください。

 通学が困難な場合は、盲学校の敷地内にある寄宿舎に入り、そこで生活しながら学ぶことができます。

幼稚部入学案内

 5歳学級(1年)があります。幼稚園と同じ内容(健康、人間関係、環境、言葉、表現)の教育とともに「自立活動」の時間を設定し、弱視レンズ、歩行練習、触る学習、点字学習等、見る力や触る力を育むための様々な学習を行います。

近年、早期教育の重要性が指摘されています。5歳未満の乳幼児については、教育相談のページをご覧ください。

小学部と中学部入学案内

 小学校、中学校と同じ内容の教育とともに、障がいによる学習上又は生活上の困難を改善・克服し自立を図るための指導を行っています。具体的には、国語、算数(数学)、社会、理科、音楽、図工(美術)、保健体育、技術・家庭、英語(外国語)、道徳等の教科のほかに、「自立活動」の時間があり、点字の学習、歩行練習、弱視レンズやパソコン・タブレットの操作等、個々の児童生徒の障がいの状態に応じて、専門的な方法による学習指導が行われます。運動会や文化祭、修学旅行などの学校行事や、交流及び共同学習など、学びを広げる体験学習も積極的に行います。
 また、視覚障がいのほかに、知的障がい、聴覚障がい、肢体不自由等の障がいがある児童生徒に対しては、重複障がい学級を設置して、一人一人の特性に応じた専門的な指導を行っています。

高等部入学案内

 高等部は本科普通科、本科保健理療科、専攻科理療科の3学科があります。それぞれの学科の特徴と入学に要する要件を以下に御紹介します。

本科普通科

 高等学校に準ずる科目を学習する教育課程と、各教科等を合わせた指導を取り入れた教育課程があります。いずれも多様な選択科目を設定しており、一人一人の障がいの状態や興味・関心を生かした進路希望の実現を目指しています。大学、短大、専門学校、専攻科理療科、本科保健理療科などへの進学、一般就労、福祉的就労を目指して学習します。

本科保健理療科

 高等学校の教育課程に準ずる科目と、あん摩マッサージ指圧師養成機関としての専門科目を学習します。あん摩マッサージ指圧師国家試験の受験資格が与えられます。進路先は開業、病院・治療院への就職、専攻科理療科などへの進学があります。盲学校への入学要件に加え、高等学校へ入学できる要件を備えていることが必要です。

専攻科理療科

 あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師養成機関としての専門科目を学習します。あん摩マッサージ指圧師国家試験受験資格、はり師国家試験受験資格、きゅう師国家試験受験資格が与えられます。開業、治療院・病院などへの就職、筑波大学理療科教員養成施設への進学を目指します。盲学校への入学要件に加え、高等学校を卒業していることが要件になります。

 

令和7年度入学者選抜について

1 募集人員
 本科普通科   8名
 本科保健理療科 8名
 専攻科理療科  8名

2 入学者選抜
(1)  出願資格
 次の2つの要件を満たす必要があります。
 ア 両眼の矯正視力がおおむね0.3未満の者、視力以外の視機能障がいがあり通常の文字等による学習が著しく困難な者、現在は視力がよくても眼疾患があり失明や視力低下の恐れがある者
 イ 本科(普通科、保健理療科)は中学校等を卒業又は卒業見込みの者、専攻科(理療科)は、高等学校等を卒業又は卒業見込みの者

(2)  出願方法
 ア 出願は、1月はじめに本校から入学志願者へ送付する「高等部出願要項」に沿って、手続きをしてください。準備する書類は、入学願書、眼科診断票(眼科医で作成)、健康診断票(保健所等で作成)、調査書(出身中学校又は高等学校等で作成)などです。
 イ 出願期間は、令和7年1月27日(月)から2月7日(金)までです。(土曜日、日曜日を除く日の午前9時から午後4時まで、ただし2月7日(金)にあっては午前9時から正午まで。郵送等の場合も同期間内に必着のこと。)

(3)  検査等
 ア 本科普通科志願者には、面接を行います。学力検査は実施しません。
 イ 本科保健理療科志願者には、学力検査、面接、適性検査を実施します。学力検査は、中学校の学習内容(国語、作文、社会、数学、理科)から、一般的教養問題を中心に出題します。
 ウ 専攻科理療科志願者には、学力検査、面接、適性検査を実施します。学力検査は、高等学校の学習内容(国語、作文、地理歴史・公民、数学、理科)から、一般的教養問題を中心に出題します。また、保健理療を既習の者は、数学・理科に代えて、保健理療での受検も可能です。

(4)  日程
 ア 令和7年1月上旬 本校から希望者へ出願書類等を郵送します。
 イ 令和7年1月27日(月)から2月7日(金)
   入学志願者は必要書類を整えて、本校へ提出してください。
 ウ 令和7年2月中旬 本校から入学志願者へ受検票を郵送します。
 エ 令和7年3月10日(月)
   学力検査、面接、適性検査を本校で実施します。
 オ 令和7年3月19日(水) 午前10時
   本校において、合格者を発表します。合格発表後、合格者に対して説明会を行います(2時間程度)。また、愛媛県教育委員会が指定するウェブページにも、受検番号を掲示します。

 なお、授業参観等、入学に関する相談を随時行っています。入学を希望する場合は、早急に次へ問い合わせてください。
 (問合せ先 089-922-3655 松山盲学校 教務課)

資格取得を目指す方へ

 本校の高等部では、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師を養成しています。視覚に障がいがあっても、職業(理療業等)に就くことは可能ですし、多くの卒業生が自立した生活をしています。資格取得を目指す方は、本校高等部に御相談ください。 

■ 私は中学校しか出ていませんが、資格取得は可能ですか?

 本科保健理療科に入学することができます。
 ここでは、中学校の卒業者を対象に、高等学校の課程を履修するとともに、あん摩マッサージ指圧師を養成します。職業高校と同じで、国語、数学、英語等の一般教科と、あん摩マッサージ指圧師に関する専門科目を学習します。
 3年間のこの課程を履修すると、高等学校の卒業資格と、あん摩マッサージ指圧師の国家試験の受験資格ができます。 

■ 「はり師」になりたいのですが、どこに入ればいいのですか?

 「はり師」は、専攻科理療科に入学しなければなりません。
 ここでは、高等学校の卒業者を対象に、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師を養成します。専門学校とほぼ同じカリキュラムであり、理療に関する専門的内容の学習が中心です。
 3年間のこの課程を履修すると、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師の国家試験の受験資格を得ることができます。

■ 盲学校を卒業したら、確実に就職できるのですか?

 国家試験に合格すれば、ほぼ就職できる状況です。
 本科保健理療科の卒業生は、病院や治療院へ就職したり治療院を開業したりしています。卒業後、はり師、きゅう師の資格取得を目指して、さらに専攻科理療科へ進学する生徒もいます。
 専攻科理療科の卒業生の多くは、治療院等へ就職したり、開業したりしています。中には、筑波大学理療科教員養成施設に進学して、盲学校の理療科教員を目指す生徒もいます。 

■ 現在は目が悪くなくても、資格の取得は可能ですか?

 本校入学には、二つの要件を満たす必要があります。
 一つは、両眼の矯正視力が0.3未満か、視機能障がいがあって拡大鏡等を使用しても通常の文字が見えない状態であることです。現在は目が悪くなくても、眼疾患(網膜色素変性症、緑内障等)がある場合は、入学が許可されます。
 二つは、保健理療科は中学校等を卒業していること、専攻科理療科は高等学校等を卒業していることです。